脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症は50歳代~高齢者に多い腰の疾患になります。多くの方が脊柱管狭窄症に悩まされていると思います。脊柱管狭窄症の主症状は歩いている時や長時間立っている時に、お尻から足にかけて痛みやシビレが誘発してきます。ただ、少し座ったり、前かがみになると楽になり再度、歩くことが出来ます。

脊柱管狭窄症とは

脊柱管狭窄症は、腰の骨(腰椎)が積み木のように重ねっていて、脊髄神経が通る管があります。その管が骨の変形などで狭くなり神経が圧迫され、症状が発症します。

脊柱管狭窄症3つの病態

①神経根型:神経根が圧迫される病態。主に方足に痛みやシビレの症状が出現します。

②馬尾神経型:脊柱管を通る馬尾神経が圧迫される病態。主に両足に痛みやシビレが出現します。

③混合型:神経根型と馬尾型の両方。

脊柱管狭窄症の多い年齢

脊柱管狭窄症は骨の変性によって生じるので、若者より中高年~高齢者に多い病態です。
加齢によるものが多く、高齢化社会の日本には非常に多く悩まされてる方が多いです。

特徴的な症状

脊柱管狭窄症の特徴は間欠性跛行です。

間欠性跛行とは

少し歩くと足に痛みやシビレが出現し歩くのが辛くなります。しかし、座って少し休憩すると痛み・痺れが軽減し再び歩くことが出来ます。また少し歩くと痛み・痺れが誘発します。この繰り返しで歩くことを間欠性跛行と言います。

脊柱管狭窄症は前かがみになると楽になる

神経の圧迫により症状が出ているので、神経圧迫が無くなれば症状が緩和されます。その姿勢が前傾姿勢となります。自転車に乗っている時は症状がでないカートや手押し車を使用して歩けば、長く歩ける。

まずは専門医へ

歩行時や立位で足の痛みや、痺れが出現してくる場合、まず専門医(整形外科)に行きましょう。できればレントゲン検査だけではなく、MRI検査ができる病院に行くことをお勧めします。ご自身の体の状態を把握するには、整骨院や整体院では難しいので、きちんとした画像検査をしましょう。

排尿障害がある場合は手術が必要だと思いますが、足の痛み・痺れの症状の方は、まず保存療法で経過観察します。

リハビリ(保存療法)

神経根型は、まず保存療法で経過観察します。
股関節、胸椎、体幹部にアプローチをしていきます。

胸椎へのアプローチ

胸椎伸展運動:狭窄症は前傾姿勢になるので、背中が丸まります。それを改善するために胸椎を伸ばす運動をします。この運動をする注意点は背骨を伸ばして痛くない範囲で行います。

椅子に座って、ゆっくり背骨を伸ばしていきます。痛みが出ない程度に伸ばしてください。痛みが出る場合は中止いて下さい。

股関節へのアプローチ

もも裏(ハムストリングス)のストレッチ:安全のため椅子に座った状態でもも裏の筋肉を伸ばします。

狭窄症はもも裏の筋肉(ハムストリング)の柔軟性が低下している方が多いので、ストレッチをおこないます。

無理にするのではなく、徐々に伸ばしていきましょう。伸びて気持ち良いところで30秒キープします。

深呼吸しながら伸ばします。

体幹へのアプローチ

腰部、腹部の奥の筋肉を鍛えます。

レックレイズというトレーニングです。背中、腰部、お尻の筋肉を鍛えます。左右の足を行います。
10秒間キープが楽な方は20~30秒間と長くおこなって下さい。

エルゴメーター

エルゴメーター(エアロバイク)

脊柱管狭窄症状は散歩などが困難のため、運動不足になりがちです。しかし、自転車は乗ることができますので、自宅で安全に運動ができるのが、エルゴメーターになります。

エルゴメーターをおこなうと、痛みを抑制する物質が脳から分泌され、痛みを緩和する効果があります。

鍼灸治療

鍼灸治療で筋、神経にアプローチし、筋緊張の改善と血流改善をおこなうことで、痛みの緩和やシビレの軽減をさせます。鍼灸は神経痛に有効な治療となります。

脊柱管狭窄症の鍼治療

腰の痛い部分、坐骨神経の流れに沿って鍼を刺していきます。必要に応じて鍼に電気を流す治療もしていきます。また、赤外線で温めることにより血行が改善します。

まとめ

脊柱管狭窄症は中高年~高齢者になりやすい疾患です。背骨の変形により腰痛や脚にシビレや痛みが誘発します。発症したらまず、専門医に受診し検査をして体の状態を把握します。馬尾神経型で排尿障害があるようでしたら手術となると思いますが、神経根型なら保存療法(リハビリ)で経過観察していきます。

症状がある時は、リハビリが辛いと思いますが、良くなると信じて継続して行いましょう。

それでも、改善しない場合に手術を検討するとよいと思います。手術をする場合は1つの病院で決めるのではなくセカンドオピニオン、サードオピニオンをすることをお勧めします。様々な専門医の意見を聞いて、納得して決めましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

資格:柔道整復師、鍼灸師
経歴:整形外科勤務、鍼灸整骨院勤務、整骨院共同経営、鍼灸整骨院開業

健康のことや何気ない日常をブログでお伝えします。

コメント

コメントする